長野県 日本料理柚木元
萩原貴幸 HAGIWARA Takayuki
地元南信州は食材の宝庫、ここ
まで食べに来る価値があります
長野県は全国の松茸の3分の2を産する松茸王国で、柚木元のある南信州は県内でも2大産地の1つ。萩原貴幸さんは、「この地は松茸の宝庫だから単なる季節の料理を超えた看板料理。松茸のジューシーさは産地に近いここまで来ないと味わうことはできません」。合わせる塩も地元の塩で、近隣の大鹿村の温泉を煮詰めて作った山でできる山塩。松茸以外のキノコも存在感を放つ。ぬめりのある鮮度の高いキノコは味わい深く、熊肉のキノコ鍋は秋の味覚を満喫させてくれる。鯉のカルパッチョ風お造りも美味。長野県は日本酒の酒蔵が多いので県内酒を用意するが、県内産が育ってきているワインも料理に合わせて提供する。
天然を上回る養殖の食材、その
存在を知らせる入口でありたい
松茸料理は自分としては当たり前の料理だったが、四季を通じてお客さんに来てもらうには、この地域のものを漠然と出すのではなく、一つの季節ずつ特徴のある料理を作る必要があった。季節の食材の魅力を突き詰めて探して考え、「点で作った季節料理を線で結んで今の形ができ、1年を通じて魅力ある食材の料理が出来上がった」。秋真っ盛りの時期に、10cm強の子持ち鮎を提供する。地下水を汲み上げて「天竜鮎」ブランドとして年間200万尾を生産する養殖鮎は天然を上回る品質の食材として知られ、今後の持続可能性を考えた時に大きな意味をもつ。隠れた食材の宝庫の入口として、料理を通して生産者を支援することも料理人の役割と心得ている。
南信州 秋の八寸
上からアケビ、果肉を細切りして揚げて甘い実を漉したソースで。時計回りに、キシメジのボイル辛し和え、アミタケ・ソバの実・フィンガーライム、山の刺身といわれるムキタケ、コムソウと牛肉の煮つけ、マイタケの南蛮酢、真ん中は松茸の味噌の浅漬け。
熊肉のキノコ鍋
キノコが主役の時期は、熊肉の旨みを吸わせてキノコを美味しく食べさせる。使うキノコは汁向きで、鍋にすると味が引き立つものを使う。キノコは、クリタケ、ハタケシメジ、天然のホンシメジ(開き)、イクチ、ハナイクチ(ジゴボウ)、ヌメリスギタケモドキ。
季節のおやき
春は山菜、夏は夏野菜、秋はきのこ、冬はジビエと南信州の季節食材の魅力を包み込み、この地の食文化と季節を表現する一品。
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監修商品はありません。
日本料理柚木元
所在地 | 長野県飯田市東和町2丁目43 |
電話番号 | 0265-23-5210 |
店舗ホームページ | https://yukimoto-hanare.com/ |
営業時間 | LUNCH 11:30~14:00(LO13:00) DINNER 17:30~20:00(LO19:00) |
定休日 | 日曜夜席/月曜日 |
駐車場 | 準備中 |
料金 | 季節のおまかせ12,000円~ 特別なおまかせ25,000円~ |
創業42年の老舗ラーメン店。癖になる柔らかめな麺の中華そば
新京亭
所在地 | 長野県飯田市中央通り4-14 |
電話番号 | 0265-22-1756 |
店舗ホームページ | https://www.shinkyo-tei.com/ |
自然のなかでいただく蕎麦。季節限定蕎麦や、五平餅なども楽しめる店
手打ちそば のんび荘
所在地 | 長野県飯田市大休7462 |
電話番号 | 0265-22-0755 |
店舗ホームページ | https://nonbipay.wixsite.com/nonbi |
地元南信州は食材の宝庫
大学卒業後、滋賀の料亭、招福楼にて3年間修業した後、2005年に実家である日本料理柚木元に入社。父の下で更に料理を学ぶ。08年、姉妹店をオープンしたのを機に日本料理柚木元の代表就任。21年、The Japan Timesがわざわざ旅する価値のあるレストランを表彰するThe Japan Times Destination Restaurants 2021に選ばれる。1978年、長野県生まれ。その存在を知らしめる入り口でありたい