三重県 志摩観光ホテル

樋口宏江 HIGUCHI Hiroe

伝統の味への期待に応えつつ
自分なりの革新的な料理に挑戦

1991年に志摩観光ホテルに入社、調理業務を担当。2008年、志摩観光ホテルのザ ベイスイートのオープンに伴い、フレンチレストラン「ラ・メール」のシェフ。14年志摩観光ホテルの第7代総料理長に就任。16年G7伊勢志摩サミットのワーキング・ディナーを担当。23年フランス農事功労章「シュヴァリエ」受章。1971年三重県生まれ。

サミットを担当した女性シェフ 三重県産食材のフランス料理

小説の舞台にもなり多くの人に愛されてきた志摩観光ホテル。上質な伊勢志摩の海の幸を基本食材に、素材の力を丁寧に引き出して美しい一皿に結晶させる本格フランス料理を伝統にしてきた。樋口宏江さんはホテルの代々の料理長の薫陶を受けて研鑽を積み、2014年に初の女性総料理長となった。16年5月の主要国首脳会議(G7伊勢志摩サミット)では志摩観光ホテルがメイン会場に指定され、ワーキング・ディナーを担当したのが樋口さんだ。伊勢志摩産の鮑、伊勢海老などを主役に、松阪牛、伊勢茶等、三重県産の食材を用いたフランス料理は、フランス大統領をはじめ各国の首脳から絶賛された。

自分が食べ手でもうれしい料理 同じ食材で異なる食感と風味

伝統の継承とぶつかることなく、地元食材を使った新しい料理に挑戦してきた樋口さんの料理は、一つの食材の食べ比べを楽しむような趣が特徴的。鮑であればポワレと低温スチーム調理を、伊勢海老ならソテー、ムース、ミキュイを、一皿に美しく並べ、異なる食感と風味で食べ手を楽しませる。「自分が食べ手でもうれしいし、作るのも楽しい」という樋口さんは料理人として働きながら、結婚して2人の子どもを育て上げた。魚と海老を合わせた澄んだ仕立てのスープ、鮑を整形する際に出た切れ端のフリット等、料理には母であり女性シェフである樋口さんならではの細やかさが感じられる。

スープ・ド・ポワソン

この日に入った手長エビを中心に、金目鯛、ヒオウギ貝の貝柱を使ったスープ・ド・ポワソン。魚をソテーせずにとった出汁とエビのコンソメを合わせて澄んだ仕立てにし、サフランを加えてスパイシーに仕上げた。

鮑のポワレ ネギと鮑のフリット 緑のソース

米沢餅麦のリゾットの上に鮑のステーキをのせ、鮑を整形する際に出た部分と白ネギの千切りをフリットにしてあしらった。鮑を大根と3時間炊く下処理の煮汁と春菊、白ワインのソース。

伊勢海老ソテー 野菜のエテュベとともに

伊勢海老をソテー、ムース、取り出した身をベーコンで巻いたミキュイという異なる食感を楽しむ一皿。キャベツのエテュベ、アリコブール(黄色インゲン)のソテーを添えて。伊勢海老のコンソメジュレ、エテュベの煮汁を加えたソースで。

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三重県 岩崎 肇

岩崎 肇画像

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料理人のひとりごと

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お店情報

志摩観光ホテル

所在地 三重県志摩市阿児町神明731
電話番号 0559 ー43 ー1211
店舗ホームページ http://www.miyakohotels.ne.jp/shima/
営業時間 フレンチレストラン「ラ・メール」
Dinner 17:30-21:00(L.O19:30)
レストラン「ラ・メール ザ クラシック」
Lunch 11:30-14:30(L.O14:00)
Dinner 17:30-21:00(L.O19:30)
定休日
駐車場
料金 Lunch = 9,800円〜
Dinner=19,800円〜

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