大阪府 ポンテベッキオ

山根大助 YAMANE Daisuke

「料理はモダンデザイン」、
おいしさを追求した結果として出来上がる

大阪あべの辻調理師専門学校を卒業後、神戸のドンナロイヤに入社して、1984年にイタリアに渡る。グアルティエロ・マルケージをはじめイタリア各地で修業。86年に帰国後、大阪にリストランテ・ポンテベッキオを開店。2004年、イタリア文化の日本への普及に貢献したとしてイタリア政府よりカヴァリエーレ章を受勲。15年のミラノ万博にも参加。北浜本店以外にも3店舗を展開。1961年大阪府生まれ。

料理に枠をはめることで深化させる、
制約による機能美としての料理

大阪で36年間、いまやイタリアンの老舗となったポンテベッキオの山根大助さんは、以前から「調理と料理は違う」と唱えている。調理は焼く・切る・揚げるなど食材を食べるものに変える共通の技法であり、料理は個人のセンスや調味料や使う食材の種類など食文化を包含して調理する行為を指すと定義する。自分はイタリア料理人だと宣言している山根さんは、一滴垂らせばおいしさが増すことを分かっていても、醤油を使うことは決してしない。「醤油を使えば日本料理になる」と自らにイタリア料理の枠をはめることで料理を深化させる。「料理はモダンデザイン」、おいしさを追求していったら結果として出来上がったものというわけだ。

自分自身の価値観に基づいて目標値を設定、
そこから逆算して考える最適調理

「日本の食文化に影響を与えようというんだったら、普段から人がいく店でこそ食の基準を示す必要があるんじゃないか」。多彩な店舗展開をすることでタイプの異なるスタッフのニーズにも応えられるようになった。
山根さんは「その食材がもっている魅力は何か、一番おいしい状態はどういうものなのかということを想像して判断する。その状態を実現するために最も適した調理方法を考える」最適調理という考え方を持っている。 これまで職人技と言われてきたものを分解して合理的に再構築すれば、ある程度まで人に頼らずに調理ができる。その発想の根本にある合理化の哲学には、経営者としてレストラン業界全体の将来像を考える側面が伺える。

鮎のコンフィの熱々と瓜科のマチェドニア メロンのソルベット添え

四万十川の天然鮎を頭や骨も柔らかく食べられる状態までコンフィし、熱々に仕上げ、メロンのシャーベット、生ハムと共に味わう。鮎の風味を最大限に引き出しながらきわめてイタリア的に仕上げた一品。

温かいポテトのティンバッロとキャビア

熱々のじゃがいもとキャビアという世界でもっとも贅沢で貧しい料理。30年以上作り続けているポンテベッキオ定番中の定番。

塩漬けラルドで巻いてじっくり火を通した南淡路産ゴールデンポークの炭火ロースト

脂のおいしさを生かすため塩漬けした脂で包み、Dカッターで処理をして炭火でじっくり焼き上げた。やわらかい肉質と脂の甘みを味わえる一品に仕上がった。嶋本食品さんのゴールデンポークを使った一皿。

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料理人のひとりごと

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お店情報

ポンテベッキオ

所在地 大阪府大阪市中央区北浜1-8-16
大阪証券取引所ビル1F
電話番号 06-6229-7770
店舗ホームページ www.ponte-vecchio.co.jp
営業時間 Lunch 11:30-14:00(L. O)
Dinner 18:00-20:30 (L. O)
定休日 不定休
駐車場
料金 Lunch=11,000円 / 7,700円
Dinner=22,000円 / 16,500円
税込・サービス料10%別

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