兵庫県 料理屋植むら

植村良輔 UEMURA Ryosuke

魚に精通しているプロの目利きに任せ、
信頼できる漁師に届けてもらう

調理師学校を卒業後、金沢に本店を持つ浅田屋の東京店で加賀料理を学び、強い影響を受ける。神戸の西村屋、大阪・北新地の老舗和食店などでも修業し、2007年6月、30歳で神戸・北野にカウンター8席のみの「料理屋植むら」をオープンさせる。その後はペンシルビル4階に移転し、現在はカウンター11席となっている。2020年ブロンズ賞受賞。1976年香川県生まれ。

魚の価値を出すのは獲れた時の状態・環境と
獲れた後の保存状態、生産者との交流が大切

料理屋植むらの植村良輔さんは、「神戸の料理店だからこそ近海の魚を使いたいと思っていた」。以前は市場へ買付けに行っていたという植村さんだが、魚を獲るプロではないので、結局のところ本当の意味での魚の良し悪しは判断できないと感じるようになった。そうであれば、魚に精通しているプロの目利きに任せたいと思い、信頼のできる漁師に魚を届けてもらいたいと考えるようになった。刺身で提供できるような鮮度のいい穴子を持ってきてくれる漁師。冬の定番のカニを週4回も往復550㎞の距離を神戸まで届けてくれる卸の人。「大事なお客様の口に入るものだから、細心の安全・安心を考慮するべきものと捉えているからです」

神戸の料理人たちと食材を共有、
職人さんとの交流が料理を広げる

植村さんは自身で良い食材と認めた時には神戸の料理人たちに紹介して、三宮地区の料理人と食材を共有している。若い料理人たちがいい食材を使えることで地域の料理店に活気が出てきた。生産者と一緒に料理店を訪問して売り込みに協力するなど、料理人の役割を生産者の支援にも広げている。
器にも強いこだわりを持っている。江戸切子の職人の堀内徹さんとはある意味ライバル関係であり、店の切子は彼の作によるもので日本酒グラスもその1つ。「酒も1つの料理と考える」植村さんは故郷香川県の酒蔵に特別注文して「植むら」という日本酒を造っている。こうした交際が料理の幅も広げていくのだ。

セコガニ面詰(マツバセイコ)

セコガニをすべて頬張ってもらうイメージのスペシャリテ。カニの中身の上に脚をきれいにかぶせて常温で提供し、温かい三杯酢で食べる。甲羅の下には松の葉を敷き、松葉模様の輪島塗の盆に乗せる。別名、マツバセイコ。

水の日本料理

上はウニを淡路島の海水を薄めた煮凝りで包み込んだ料理。右は白玉粉を使った赤玉に豆乳のすり流し。左下はおせち料理のお煮しめをイメージ。上から時計回りに、チシャトウ、チョロギ、赤こんにゃく、車エビ、白蕪。

ライバル ブロックの3点盛り

精度が高い菊つなぎ模様の江戸切子の器に負けないことを意識したお造り。左から、マグロ中トロのブロックに炭塩、ブリの平造りに軽く酢を含ませたカツオベースの大根おろし、伝助穴子と塩わさび。

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京都府 出島 義裕

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料理人のひとりごと

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お店情報

料理屋植むら

所在地 兵庫県神戸市中央区中山手通1丁目24-14 ペンシルビル4階
電話番号 078-221-0631
店舗ホームページ www.ryouriya-uemura.com
営業時間 Lunch 12:00(一斉スタート 前日までに要予約)
 土日・祝(不定休)
Dinner 18:00~23:00
定休日 不定休
駐車場 準備中
料金 Lunch=38,500円
Dinner=38,500円(松葉ガニを織り込んだコース)
税込み・サービス料10%別

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