
福岡県 照寿司
渡邉 貴義 WATANABE Takayoshi
エンタメ性の高いスタイルで付加価値
世界から戸畑に足を運ばせる寿司
照寿司の渡邊貴義さんといえば、右手を差し出し目でにらみつける姿がSNSでよく見受けられるが、このスタイルは極めてまっとうな理由から始まった。当時来店するお客さんはSNS志向で、友達同士の話に夢中で寿司を食べてくれず、カウンターに寿司が並ぶ状態が続いた。それが嫌で、「早く食べてほしいという思いで手渡しすることを思いついた」。お客さんがスマホで撮影すると、カメラのレンズが自分の目の前に来る。何かキャッチーなことをしたいと思い、「笑顔は一般的だから、逆に目をむくスタイルの方が目立つだろう」と、エンターテインメント性の高い今の形が出来上がった。地元藍島(ルビ:あいのしま)の漁師たちに船上放血神経締めの技術を用いて鰆の欠点を克服する方法を提案し、寿司を通じて付加価値をつけて普及に一役買うなど、漁師と料理人が協働して地域を元気にする姿を見せている。
柔道と同様、日本発祥の寿司は
今やグローバルなSUSHIになった
「料理人は演者であり、カウンターは舞台」と言い切る。視覚効果を重視し、お客と一体感を共有する渡邉さんのスタイルはまさに劇場型であり、寿司をライブパフォーマンスとして楽しむ体験を提供している。「海外の人に寿司をやさしくわかりやすく教える」ため、ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、香港など世界各地で開催されるポップアップやイベントに招かれ、寿司を握ってきた。彼の特徴は、単に寿司を海外へ持ち出すのではなく、made in Japanの食材・道具・ストーリーを一体化したSUSHIとして現地に持ち込む点にある。2023年5月にサウジアラビア・リヤドに日本人が握る寿司店を初出店、11月にはウズベキスタンの大統領府から招聘を受けて日本から食材を空輸して現地で寿司を提供するなど、最近は先進国以外にも活躍の場を広げている。

クエ鍋
北九州市近海で獲れた天然のクエを使用した鍋。骨や頭まで丁寧に出汁を取り、SDGsの理念にも基づき、食材を余すことなく活かした料理。
鰆のにぎり
北九州市近海の鰆を使用した握り。地元の漁師や魚屋と連携し、国内外のイベントでも提供。北九州の豊かな漁場の魅力を広く伝える一貫。

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「料理人は演者で、カウンターは舞台」
大学卒業後、地元に戻り和食の修行を経て照寿司に勤務。祖母が創業し、父が受け継いで来た店を28歳の若さで三代目として引き継ぐ。地元の食材に惚れ込み、大衆的な寿司屋から現在のカウンターの高級路線に転換。2018年、代表取締役就任。同年、北九州観光大使に就任。海外にも積極的に出向き、寿司の魅力を世界に発信中。20年ブロンズ賞受賞。1977年、福岡県生まれ。寿司は今やグローバルなSUSHIになった