静岡県 ABBA RESORTS IZU - 坐漁荘
山本 晋平 YAMAMOTO Shinpei
欧州の豊かな食文化に触れ
地産地消の価値観が培われた
埼玉のイタリアンレストランでキャリアをスタートさせた山本晋平さんは、その後ドイツに渡って3年間働く中で、地域の豊かな食文化に触れ、「料理は地元の食材や風土と深く結びつくべきという価値観が培われました」。日本に戻った後も東京や那須、雲仙、伊豆半島~で経験を積み、地域の自然や風土に基づいた料理を提供することが山本さんの目標となった。伊豆半島は東京からも近く、熱海・伊東・伊豆高原と別荘も多い地域なので、ハイレベルな食に対するニーズも強い。信頼できる生産者とのつながりを大事にし、年ごとに食材の良し悪しがあってもその特徴を生かしながら作る山本さんにとって、「料理は生産者の思いや地域の自然を一皿一皿に反映させる責任を伴うものだと感じています」
静岡茶を使ったティーペアリング
料理との相性を最大限に引き出す
端境期や食材の不作時にも対応できるように保存技術を生かした料理を研究する一方で、地元の希少な伝統食材である塩鰹を使ったアミューズなど、地域ならではの風味を生かした料理の開発にも取り組む。静岡茶を使ったティーペアリングは山本さんの料理の特徴の1つ。無農薬栽培のお茶には健康への配慮と生産者の思いがこもる。温度や抽出時間を調整し、お茶の甘味や渋味を巧みに組み合わせて、ワインなどとは異なる食中飲料の可能性を引き出すことで、「食事全体を通して新しい体験を提供する」。地元の無農薬農家が栽培したレモングラスを乾燥させ、ティーペアリング用のハーブティーとして提供するなど、「地域資源を活用しながら持続可能な食文化を築いていく」ことを目指している。
パッションフルーツとキウイ 白和え くぬぎ鱒のタルタル
farm1987の鶏アローカナの青い卵「下田ブルー」とくぬぎ鱒のタルタルに、アローカナの堆肥で育ったパッションフルーツと掛川産の循環型有機栽培キウイのジュレを乗せた一皿。白和えの豆腐のおからはアローカナの飼料へ。循環が生み出す組合わせ。
天空の鹿
きめ細やかで保水力の高い肉質をもつ天空の鹿を丁寧にロースト。伊豆産の有機栽培ケールのオイルソースと旬の野菜やハーブを添えて。様々な部位を使用した天空の鹿のコンソメスープも通年提供する。
旬野菜のブーケ
旬野菜を盛り込んだ野菜だけの一皿。野菜の端材をぬか漬けにしてソースに使用した。季節ごとに野菜の種類を変えながら提供し続けている
推薦している生産者はいません。
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監修商品はありません。
ABBA RESORTS IZU - 坐漁荘
所在地 | 静岡県伊東市八幡野1741 |
電話番号 | 0557-53-1170 |
店舗ホームページ | https://zagyosoh.com/ |
営業時間 | LUNCH 11:30~15:00(14:00LO) DINNER 17:30~22:00(19:00LO) |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | 有り |
料金 | lunch1=3,520円~ dinner=24,200円~ (税込み) |
お薦めのお店はありません。
素材の力強さと生産者の思いを
専門学校卒業後、イタリアンレストランに入り修業をスタート。20歳で渡欧し、3年間各地で料理を学び帰国。帰国後は東京都を始め日本各地のレストランで研鑽を積む。2016年、ABBA RESORTS IZU-坐漁荘 フレンチレストランやまももの料理長に就任。18年、静岡県より「ふじのくに食の都づくり仕事人」表彰。24年ブロンズ賞受賞。1977年、埼玉県生まれ。至極の一皿で表現