長野県 ヒカリヤニシ

田邉真宏 TANABE Masahiro

信州の食材をふんだんに使い
美味しい料理だと何気なく言わせたい

専門学校を卒業後、音羽和紀氏の下、宇都宮の「オーベルジュ」で修業。1999年に渡欧し、フランス・シャスレーのギーランゼ、リヨンのヴィルラフロランティーヌ他、イタリア、スペインなどの有名店で経験を積み、2001年に帰国。02年、那須の二期倶楽部の料理長就任。04年ヒカリヤに入り今に至る。17年、「信州の名工」受賞。23年、ブロンズ賞。1975年栃木県生まれ。

料理人に何ができるかを考える、
次につなげるものを作りたい

ヨーロッパでの修業時代、田邉真宏さんはシェフたちと生産者や地域の人々との関わり、繊細な料理を作る人の動かし方などを目に焼き付けていた。シェフが畑に行って生産者やり取りする様子から料理人の人柄も見て取れた。その経験が血肉となり、田邉さんには県内に大小合わせて約250軒もの生産者との付き合いがある。自店舗敷地を開放し拠点を設け、生産者が食材を持ち込んで売れる仕組みを作った。県の農業試験場との付き合いがある点も田邉さんの特徴だ。試験場の人は生育や生産性の専門家だが味のプロではない。そこに料理人が加わる意味があり、サマーリリカルといういちごの新品種開発に携わった。

フランス料理の伝統と地域の伝統に
根付いた料理を出したい

国宝松本城に近い商家「光屋」の蔵を改装して、蔵の中にメインダイニングと個室を設けたヒカリヤニシ。田邉さんは、「料理人が考え抜いて、細かい作業をして、手がかかったんだという自負のある料理を、お客さんが食べて何気なく美味しかったよと言う。それが嬉しくて料理人になった」という。信州の食材をふんだんに使い、県内の20種類以上の適度に火入れされた野菜や根菜を、複数の果実ピューレと県産の黒耀キャビアで混ぜて食べさせる。使う野菜を籠に入れて事前に説明するので野菜の魅力が伝わる。信州サーモンなど地元の魚を使いながらも、岩牡蠣を合わせることで信州のフィンガーライムを生かすなど、全体として地域性を感じさせる世界を作っている。

黒耀キャビア

さまざまな方法で調理された野菜を35~40品と、長野 県・上田で養殖された黒耀キャビア。ジュ・ド・ボライユ に蕗の香りのソースでいただく。長野県のさまざまな生 産者の恵みを凝縮した、ヒカリヤニシの大事な一皿。

椎茸

椎茸の産地である長野県で料理を作るようになってから、改良を重ね、変化させつつ長年に渡り作り続けている椎茸のテリーヌ。現在は安曇野のイワナで作ったコンソメのスープを使用している。

自社農場や地元生産者様の甘い玉葱を蒸し焼きにし、全て分解しトリュフを挟みながら再整形。バターでゆっくりとアロゼしながら火入れされた一品。玉葱のポテンシャルを最大限に引き出した料理。

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料理人のひとりごと

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お店情報

ヒカリヤニシ

所在地 長野県松本市大手4-7-14
電話番号 0263-38-0186
店舗ホームページ https://www.hikari-ya.com/
営業時間 LUNCH 11:30~14:30(13:00 最終入店)
※ランチ営業は土日のみ
DINNER 18:00~22:00(19:30 最終入店)
定休日 水曜日、日曜日のディナー
駐車場
料金 LUNCH=¥12,000
     ¥12,500*
DINNER=¥20,000
     ¥22,500*
*はいずれも 肉料理が信州プレミアム牛

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